新宿区・四谷の弁護士|浅香法律事務所
HOME>共有物Q&A

共有物Q&A

私は、父の遺産である賃貸マンション1軒を、私と4人の弟、1人の妹、6人で共有の状態で所有しています。
なかなか満室にならないので、1階の3部屋ほどの壁を壊して、ここに賃借人が自由に使えるスポーツジムを造りたいと思っています。私と弟4人は賛成していますが、妹が反対しています。
このように、共有者6人のうち、5人の賛成意見で共有物の一部を変更することはできるでしょうか。
できません。

民法251条には、全員の同意が無ければ共有物に変更を加えることができないと規定されています。

それでは、マンションには手をつけずに、今、入居している賃借人との契約を全部解除して、一括で借りたいという会社の寮にしようと思っています。妹は反対なのですが、私と4人の弟の賛成で、会社の寮にすることはできますか。
賃借人との契約を解除することは、共有物の「管理」にあたると思われますが、このような場合は、各共有者の持分に従い、過半数で決する(民法第252条)とされていますので、6人のうち、妹さんの反対があっても賃貸マンションを会社の寮とすることはできます。

なお、建物のひび割れた場所を修理したり、建物を清掃したりする保存行為については、各共有者が単独ですることができます(民法252条但書き)。

6人兄弟で6分の1ずつ所有して、これを貸したり、管理することが面倒なので、思い切って売却してしまいたいのですが、嫁に行った妹が、その夫とともに売却に強く反対しています。このような場合、妹が一人でも反対すると、売却できないのでしょうか。
民法では、共有物については、分割の協議をすることができ、協議が調わないときは、裁判所が分割を命ずることとなっています。

そして、分割によって、価値が著しく減少する場合には、裁判所は共有物の競売を命ずることと規定されています。賃貸マンションの現物分割は、価値が著しく減少する場合といえるでしょうから、民法では競売によって売却金を分配することになります。
しかし、民法の規定以外にも裁判所では、一定の要件のもとに、妹さんの持分を、適正な価格で他の共有者が買い取るという全面的価格賠償の方法を認めています。
この方法が認められた場合、多数の共有者のうちの一人が反対しても、他の共有者がその共有持分を買い取ることによって、共有物を処分することができるようになります。

問い合わせ